微差は大差という言葉は知っていますか?
日々の小さな積み重ねが将来大きな差を生むということですよね!
そうです。基本的には努力の積み重ねを表した言葉ですが、物の配置にも同じことが言えます。
どういうことでしょうか?
3cm配置を変えることで生産性が向上、ストレスの緩和がされて、それが売上アップにつながるというお話です。
こんにちは、飲食向上委員会アラフィフたかPです。私もこれを読んでいる皆さんも楽しく働いて売上利益アップができるコンテンツを目指しています。今日はタイトル通り「3cm動かして、顧客満足度を上げるテクニック」についてです。どういうことと思われる方も多いと思いますが分かりやすく解説したいと思います。
飲食向上委員会とは小規模飲食店の発展とそこで働く従業員の皆さんの豊かな暮らしに貢献をする無料で情報発信と経営サポートをしています。
活動内容は以下の3つをベースに個別コンサルティングを実施しています。
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売上を上げることの本質とは?
本題に入る前に一つだけ質問をしたいと思います。皆さんは売上アップの為の方法というとどんなことを考えるでしょうか?
「広告宣伝をうつ」「商品力をあげる」「接客サービス力をつける」または「値引きをして集客を図る」「付加価値を上げて客単価を上げる」などを思いつくかも知れません。
もちろんどれも正解なのですが、もう少し掘り下げて、「売上の本質」について定義したいと思います。
売上とは満足の対価もしくは不満足の解消の対価です。
もっと平たく言えば欲望を充足する商品・サービスを提供することが売上の本質です。
究極のことを言えば、例え料理がでなかったとしてもお客様が何らかの満足が得られればそこに売上は上がります。(飲食店だとピンとこないかも知れませんが、コンサル業務をしていると仕事せずに愚痴を聞いただけで規定の料金もらうことは割と普通にあります。)
つまり、満足度は料理のみでなく、滞在した時間におきた全てのことのトータルの点数で評価されます。
ここが今回のポイントです。
3cm動かして売上アップとは
「配置を3cm動かして、顧客(もしくは従業員)の小さなストレス(不満)を一つずつ消していくことによって、トータルの満足度を上げていくという方法」
なのです。
配置を動かすことのよる7個のメリット
配置を動かすことによるメリットは以下の7個です。
ホールでのメリット
- 見えにくかった店内外のPOPが見えるようになり売上があがる
- 店内のお客様の動線がわかりやすくなり、小さなストレスがなくなる
- 配置が分かりやすくなることで快適性があがり、小さなストレスがなくなる
厨房でのメリット
- 物の配置を整理することで提供スピードが速くなる
- 小さなストレスがなくなることで疲労がへる
- 作業生産性が上がることで対客に使える時間が増える
- 接客時間を上げることで満足度向上が図れる
以上のような効果がモノを3cm(3センチは比喩で実際にはお金をかけない範囲でものを動かすことを意味しますが。。。)動かすことによるメリットです。
大切なのは自分(または顧客自身)でもその場では気づいていない小さなストレスをなくしていくということです。
3cm動かすことで売上が上がる具体的な事例
3cm動かすことで売上が上がる具体的な事例をあげます。
例えばラーメン屋さん。カウンターのみのラーメン屋さんに私もランチで良く行くのですが、味変用の調味料は多くのお店では2~3席に一つ位になっていることが多いです。これがどちらかに偏っていると他のお客様の前に手を伸ばさない「取りにくい」と感じることがあると思います。
そこで少し顧客が気を遣わないといういけない事象が発生します。もっと言えばちょっと気が弱い人なら取りにくいので使うのを我慢するかも知れません。そうするともしその調味料が本来お店の個性(強み)を伝えるアイテムであったとしたらお店の評価を直接下げるものになってしまうかもしれません。
そこまではいかなくても、ちょっとしたストレスが満足度を下げてしまいます。
それでは、どのようにしてこれらのことを改善すればいいのか具体的に考えてみましょう。
方法としては
- 容器を小さくして卓毎に設置する
- ちょっと高さをあげて食事の手の動線から逃がす
1の場合は問題解決としては良いですが、容器を追加購入することになるので容器代×不足数のコストがかかりますし、卓上のスペースを減らすというデメリットもあります。
2の場合は台座を置いたり、小さな棚を作ることで、調味料類の高さを変えます。この高さを変えることで、顧客の心理的領域の外に調味料類を出すことができます。
※心理的領域・・・パーソナルスペースとも言います。絶対的な領域は50cmと言われていますが、この場合は目から丼に向かう視線の外に調味料を置くことで、領域外に出ているという錯覚を含めています。
このように、お金をかけずにまた最低限のコストで作業効率改善や店舗内でのストレス緩和を実践することで、基本的な顧客満足度をあげて、リピート率や客単価をあげていく手法を私たちは「店舗をリ・デザインする」と呼びます。
人の心理や動線を想定して店舗をリ・デザインする
デザインというとちょっと高度なテクニックのような感じがしますが、実際はただのものの配置です。その配置を人の心理や動線を考えて再配置することで以下の効果があります。
- 働く方に作業がしやすくなり、ストレス軽減し、生産性があがる。
- 顧客のストレスがなくなり、単価アップやリピート率アップにつながる。
それではここで、いくつか私が体験した事例を書いていきます。皆さんのお店でも心あたりがありませんか?
顧客が気を遣ってしまう事例
■ある居酒屋さんの事例ですが、美味しくて、店主さんも気配りができる方なのですがワンオペ営業でした。カウンター内に厨房がある対面調理なのですが、レジのみがカウンターの外、入口近くにあり、しかもそれがカウンターの出口と反対側にあります。会計があるたびに調理をとめて(もしくは調理きりがつくまで会計を待たして)ぐるっと回ってレジに行っている。
このような状況だと、顧客側も声がかけにくい状況となってしまい、居心地が悪くなってしまいます。常連さんのみのスモールビジネスとなってしまいます。
死角があることに気づかずチャンスロスをしている事例
■店舗の形が特殊だったりして、おススメメニューが見えない席がある。(私は現役店長だったころは事務処理をする席を毎日変えて全ての席から見える店内を確認していました。)
■テーブル席が死角になっているために+1名ホールスタッフが必要であったり、お客様のオーダーサインを見逃してしまい単価を下げている。(優秀なスタッフいればお声かけがタイミングよくできるのですが、都市部の学生スタッフでは教育に時間を割くのは困難なのが現実です)
たぶん思い当たる方は多いと思います。
皆さんの店がグルメサイトで話題の人気店であれば、このような問題が気にならないほどの集客ができると思いますが、実際には価格・サービス・味などで大きな差別化を作ることは難しいです。
その場合に大切なのが、ちょっとして気遣いだと思うのですが、その気遣いを生みだすのが、私達の提案する「リ・デザイン」なのです。
リ・デザインに大切なのは視点を変えて気づきを得ること
それでは、実際にリ・デザインに必要なことはどんなことでしょうか?
それは他者の視点で見ることです。
どうしても自分では慣れてしまった気づきを得にくいですが、他の人は自分が慣れて気づかないことにすぐに気づきます。
この場合の他人というのは専門家でなくてもOKです。(私を呼んで欲しいのはやまやまですが(笑)・・・)
例えば・・・
・従業員特に新人の動作を見てやりにくそうにしていることを見る。直接聞いてみる。
・顧客の不安・不満のサインに気づく(ここで気配りをするのも大切ですが、リ・デザイン思考はその後でシステムの問題を考えます)
・大きなお店なら普段やらないポジションに時々入って作業動線をチェックする(自分の目線を新鮮にする)
などです。
すぐにコスト0でできることなので早速試してみてください。
まとめ
- 小さな配置を動かすことでストレスがなくなる
- ストレスがなくなると満足度が上がる
- 満足度が上がるとリピートや単価アップが図れる
- 配置の見直しをリ・デザインと呼ぶ
- リ・デザインのこつは視点を変えて気づきを得ること
最後までご覧いただきありがとうございました。少しでも今の状況を打破するためにお役に立てれば嬉しいです。
今日もあなたのお店が益々繁盛しますように!
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