平成世代は飲食店に対する捉え方がちがう
時代・世代によって価値観が違うことはよくあることですが飲食店に対する考え方も大きく変わってきています。今回はその背景と対策をみていきましょう。
平成の低価格ファミレス展開
ガストが誕生したのが1990年台のはじめです。そのガストに代表される低価格チェーンが誕生し、一気に全国のあらゆる都市へ出店をしたのが平成という時代です。これによりランチでも1000円前後が目安であった外食が500円(いわゆるワンコイン)でも食べられるようになり、中高校生のお小遣いで気軽に行けるようになりました。
つまり、外食が「非日常から日常」へと変化をした時代となりました。
カリスマ料理人の誕生
美味しんぼがグルメ漫画ブームをけん引し、料理の鉄人が料理人を職人からカリスマに持ち上げたのも平成初期。これらを見て育った世代は外食に対して潜在的に敬意を持つようになってきています。
(その対極が昭和以前です。実は根深く残っていた士農工商の身分制度、なんとなく商売店を下にみる傾向が人の心理に根深く残っていました。)
スマホ世代
少し時代は進みますが、スマホが日常となり、複数でご来店しても会話はせずに食事をしながらお互いがスマホをいじっている風景もごく普通になっています。そしてインスタ映えで代表されるよう見た目の美味しさにはとことんこだわります。
平成世代の価値観
上記のような変化から平成世代は飲食店に対して経験値が豊富でTPOに対する使い分けもうまく、どこに行ってもホテルのような総合サービスを要求する飲食店への過剰な期待もありません。ただし、何でもよいというわけではなく要約すると以下の3つの価値観が重要だと思います。
- コストパフォーマンス
- 良いもの主義
- 五感で感じるおいしさ
■コスパ主義・良いもの志向
幼い頃から外食に触れている彼らはコスパに対して敏感です。(直観としてどこにでもあるアイテムであるなら原価率20%台の料理と原価率10%台のドリンクは高いと感じます)
このラインで利益を確保していた総合居酒屋の衰退はアルコール離れが原因でなく価値観の変化が本質的な原因であるといえますね。
そのコスパに対して良いもの指向があわさったものが、ラーメン・カフェの流行でしょうか。それほどお金やものに執着しない世代なので超高級品や高額消費財にお金は使いませんが、500円でも食べれるラーメンに1000円使う。300円で飲めるコーヒーに600円使うというのはすでに顕著になっていますね。
行列のできるラーメン店。スタバの出店などがそれらの象徴でしょう。(こだわりのカレー屋さんも個人レベルで出店増えています。これも全国的にひろがりできるかもしれません。)
■五感で感じるおいしさ
現場レベルにいると「おいしそうー」という女性の声が聞こえます。インスタに代表される目で楽しむ料理はもはや繁盛店において絶対条件です。
絶対音感を持っている人が限られているように実は絶対食感をもっている人というのは少ないので、ミシュランの星を目指しているのでなければ実は大切なのは「おいしそう」であることです。
「おいしそう」に必要なのは調理力よりもプロデュース力となるので、しっかりプランを練っていく必要があります。
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ヒントになりそうなキーワード(斬新なものはないです。既存のものを組み合わせて作りだすのでプロデュース力です。)
刺激物。2点盛(違う味が楽しめる)。山盛り。プラス乳製品。味変(途中で味を変えれる)。仕込に〇〇時間。創業以来の〇〇。数量限定。期間限定。季節商品。総額明朗な会計。あなただけ。おまけ。特別に
■まとめ
いかがだったでしょうか。昭和世代とはちょっと違う平成世代。彼らも年齢を重ね、慣れ親しんだチェーン店では満足がいかなくなってきています。彼らに定めていくのも良い手かもしれません。
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